開発の背景

圧倒的検査数
に対する読影医の不足

胸部X線検査は費用が安く被曝量が少ないため、肺がん等の一般的なスクリーニングとして広く普及しています。特に日本国内では、法令に基づく一般健康診断の検査項目に指定されていることから、多くの国民が定期的に検査を受けています。
こうした膨大な胸部X線画像を読影し、確実に肺がん等の兆候を見つけることは、非常に高い技量と経験、集中力が求められます。医療現場においては、膨大な検査数に追われ1つ1つの読影診断にかけられる時間が限られていること、読影に慣れていない医師も読影診断する機会が多いことが課題となっています。

「当たり前」に実施される健診機会を最大限に活用

日本において健康診断が「当たり前」に普及していることは、日本の医療を支える上で非常に大きな利点です。だからこそ、その機会を強化し最大限に活用することは、プライマリ・ケア への寄与にも資すると考えています。

主な特長

医師による読影をサポート

胸部X線画像から条件を満たす肺結節の形状に類似した領域(5mm〜30mmまで)[1] を検出し、医師による読影をサポートします。医師単独で読影した場合と比べ、本ソフトウェアを用いて読影した場合には、放射線科専門医で9.95%、非専門医で13.1%の感度が上がることが認められました。また、読影精度の向上が認められました。

[1]浸潤性でないもの、胸部内で他臓器との重なりがない候補域に限る。
(感度の結果)
・CAD(コンピュータ検出支援機能)なし 合計:45.44% 放射線科専門医:47.10% 非専門医:43.78%
・CAD(コンピュータ検出支援機能)あり 合計:56.97% 放射線科専門医:57.05% 非専門医:56.88%

既存の医用画像管理システム(PACS)やモダリティと接続

国際的な医用画像規格「DICOM」に準拠しており、各医療機関で既に導入しているPACSやモダリティから画像データを送受信し、医師の手元にあるワークステーション(ビューワー)に解析結果を出力することが出来ます。

解析結果事例

追加機能(2021年9月)

結節候補域の経時的変化を検出

本ソフトウェアで過去に撮影された同一被験者の胸部X線画像を比較し、矩形で抽出された肺結節候補域の経時的変化(増減率)を表示します。

  1. 新たな結節検出された例(複数結節)

  2. 結節が検出されなくなった例

機能追加の背景

胸部X線検査で「結節影」が見られた場合、肺がん、肺結核、肺炎などの可能性が疑われます。
読影する医師にとっては、過去に実施した検査画像と比較し、新たに検出された結節影を一見で分かることが重要です。
また、参考指標として、肺結節が疑われる領域が拡大していないか経時的変化を観察することがあります。

参考:日本呼吸器学会(https://www.jrs.or.jp/modules/citizen/index.php?content_id=65

基本情報

販売名医用画像解析ソフトウェア EIRL X-Ray Lung nodule
製造販売承認番号30200BZX00269000
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添付文書(1.13.1以降のバージョンをお使いの方はこちら)詳細をみる(PMDAサイトへ遷移します)
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撮像条件

モダリティCRもしくは、DX
撮像条件胸部PAもしくはAP、1,750 x 1,750pixel以上

連携実績

PACS富士フィルム、NOBORI、キヤノンメディカルシステムズ、フィリップス、PSPなど
DICOMビューワーEIRL Viewer(製造販売認証番号:303AGBZX00046000)
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  DICOM適合性宣言書詳細をみる(別ウィンドウで開きます)

よくある質問

EIRL納品後は、院内データで⾃動的に学習がされ、精度が向上されていくのか?

院内での⾃⼰学習は⾏われません。
現在の⽇本の薬事法にて、PMDAの承認時の精度が変わることは不可とされております。
もし、AIが指摘できなかった症例があれば、データを頂戴し、社内で精度向上をさせたバージョンを医療機関様へバージョンアップという形で適応する事となります。

デモは可能か?

可能ですので、お気軽に「お問い合わせ」よりご連絡ください。