コンセプト
ワークフローを阻害することなく、医師の読影を支援
EIRL Chest Screening は、胸部X線画像から肺結節・浸潤影・無気肺・間質性陰影候補を検出する機能に加えて、胸腔内の空気含有面積・肋骨横隔膜角・心胸郭比・縦隔幅・大動脈弓径を自動計測する2つのソフトウェアを統合した新たな製品です。
健診施設では、多い日には1日500件以上の胸部X線検査が行われ、医師は1件の胸部X検査につき、数十を超える所見*に関して読影診断を行います。エルピクセルでは、こうした医師のワークフローを阻害することなく、読影診断における物理的・心理的負担を軽減することを目指し、性能改善だけでなく機能拡充に取り組み、この度のEIRL Chest Screeningリリースに至りました。
※ 日本人間ドック学会「胸部X線」
https://www.ningen-dock.jp/public/inspection/chest-x
主な特長包括的な読影支援
異常陰影検出*1
胸部X線画像から条件を満たす対象領域を検出し、医師による読影をサポートします。医師単独で読影した場合と比べ、本ソフトウェアを用いて読影した場合には、専門医で11.1%、経験5年未満の非専門医で15.5%の感度が上がることが認められました。また、読影試験における診断性能を表すJAFROC解析によるFOM(Figure of Merit)値は、本品を併用すると専門医で0.059ポイント向上し(p<0.001)、読影精度の向上が認められました。*3
浸潤影の内側に結節影がある症例
右肺に無気肺がある症例
間質性陰影が広がっている症例
5つの自動計測*2
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胸腔内の空気含有領域の抽出と面積を計測
X線画像情報から、胸腔内における空気含有領域の面積の計測を行います。また、関心領域(胸腔内における空気含有領域)をセグメンテーション表示します。
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肋骨横隔膜角の計測
肺野境界の点のうち横隔膜と肋骨が交差する点とその点から一定の距離にある肺野境界線上の2点とのなす角[°]の計測を行い、計測結果が基準値を超えた場合に表示します。
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心胸郭比の計測
肺野の最大幅に対する心臓の最大幅の比[%]を算出し、計測結果が基準値を超えた場合に表示します。
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縦隔幅の計測
縦隔の最大幅[mm]を計測し、計測結果が基準値を超えた場合に表示します。
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大動脈弓の径の計測
大動脈弓の横幅[mm]を計測します。縦隔幅の計測結果が表示されておらず、かつ径の計測結果が基準値を超えた場合に表示します。
異常陰影候補領域の経時的変化(新規検出の有無)を表示(2023年8月追加機能)
過去に検出されていない異常陰影候補領域が新規に検出された場合、二重線で表示します3
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左:患者Aの、過去に解析したX線検査画像
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右:患者Aの、新たに解析したX線検査画像
3 過去の画像と同一部位に異常陰影候補領域の検出があった場合、単線で表示されます
主な機能
既存医療画像管理システムと連携可能
国際的な医用画像規格「DICOM」に準拠しています。医療機関で既に導入されている各社PACS, デジタルX線装置から画像データを受信し、PACSビューア等で解析結果を参照することができます。
FAQs
一画像当たりの計測速度はどのくらいですか?
PACSまたはモダリティーから画像を受信してから5分以内に計測結果をPACS側へ返信します。PACS側でのStorageが完了次第、各端末上で参照できるようになります。
デモは可能か?
可能ですので、お気軽に「お問い合わせ」よりご連絡ください。